Queen Elizabeth 2 Hotel泊まってみた

Queen Elizabeth 2 Hotel泊まってみた

2023年1月10日 15:20
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mr. ranpou

海外のカジノへ旅するのが趣味で、カジノのない旅はしません。移動しながらカジノで遊べる外国船籍のクルーズはベストです。前職は、筑波宇宙センターでJAXAの特許出願の仕事をしていた特許とコンテンツの1級知的財産管理技能士ですが、日本カジノスクールも卒業しており、カジノやディーラーの側からの考え方も分かるので、各船のカジノのスタイルやディーリングの違いを見て、あーだこーだとレビューしてます。クルーズ船のカジノからの招待や、リワードで無料乗船したりすることもあり、ちょっと普通の乗り方とは違うかもしれません。

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前回に続き、ドバイのQueen Elizabeth 2 Hotelの話。

 タクシーで近づきつつ、こんな風に接岸してるQueen Elizabeth 2 Hotelが見えてくると、いやが上にも期待が膨らみました。レセプションのある建物は、ロビーラウンジのような場所にQueen Elizabeth 2にまつわる様々な展示がされており、まずはこれがクルーズ好きには必見の場所でした。

 中心に、船をイメージした大きなオブジェ。

 流石クルーズマンズと思ったのですが、引退前のQueen Elizabeth 2に乗船された方の乗船記がいくつかあって、そちらの写真に、これと同じ鐘が船内に飾られているのが写ってました。

 鎧兜は、1979年3月13日鹿児島にQueen Elizabeth 2が寄港した際、県知事から寄贈された品。こちらも、かつて乗船した方の乗船記の船内写真に写っていました。本棚は、かつて船内の図書室にあった本がそのまま置かれていて、自由に閲覧できました。

 壁にあるのは、かつての宣伝ポスター。手前に空の棚が見えているのは、以前はこのラウンジ奥の場所にカフェが営業していたらしいですが、行った時は何もやっていませんでした。

 向こうにQueen Elizabeth 2を見ながらくつろげるスペース。

 Queen Elizabeth 2が世界一周した航路や、1970年に大西洋横断記録が3日と20時間43分であったこと、歴代の船長は計25名いたことなど、様々なトリビアが書かれていました。

さて、チェックインを終えると、客室まで荷物を運んでくれるわけですが、建物の向う側に抜けると目の前にQueen Elizabeth 2がド~ン!!

 ホテルとしてはちょっと不思議な光景ですが、クルーズターミナルからクルーズ船に乗るようなワクワク感がたまりません。

 前方から眺めると、いつ出港してもおかしくないと感じます。

 でも、外された巨大なスクリューを見ると、もう動かないのだなと。(スクリュー前は最高の写真スポット。)

●乗船?


 中に入って最初にややこしかったのが、このフロア表示。下に行くほど回数が増え、上は途中から数字で呼ばないのです。エレベーター内のスイッチも、アルファベットが何階なのかさっぱり分かりません。なので、上の方に行くと、いつも混乱しました。
 また、Shopping ArcadeとかConvenient Storeと書いてあっても、何も営業していませんでした。もしかしたら、新型コロナの影響でフルサービスではないのかなと思いましたが、陸の孤島な場所なのでコンビニは期待して探してしまい、残念でした。
 しかも、加えてややこしいことに、以下のような現役当時の案内も一部残されているのです。

 これが恐らく古いもので、実際には残っていない施設が書かれたままなので、信じてはいけません。ただ、これのお陰で、デッキの名称が分かり辛いのは昔からということが分かりました。古い船では、こういう呼び方が普通なのでしょうか?

そしてついに客室。これがスーペリアルームです。

 昔の様子は分かりませんが、ある程度はリフォームされているのでしょう。これは、普通のホテルなら喜ばしいでしょうが、かつての面影を楽しみたい自分のような客からすると、ちょっと拍子抜け(苦笑)

 一応海側なので、窓からの景色。

 部屋のカードキーは、チェックアウト時も特に回収されず、お土産に。

 予約時、2シングルベッドという選択を希望していたのですが、入ってから1キングベッドの部屋だと気付き、変更を希望したのですが、断られました(吃驚)。奥のオープンなクローゼットは、使いやすいですが、現役当時はきっと違ったのではないでしょうか。その奥の小部屋がバス、トイレです。


 便器の横の小さなシャワーのようなホースを見つけた時は、まさかQueen Elizabeth 2もここまで改造されるとは...と。こちらの方は、これでお尻を洗うのが普通な訳です。しかも、本来は左手で直接お尻を...トイレットペーパーがあって良かったと安堵しました。

 インスタントコーヒーやティーバッグの数に合わせてか、ミネラルウォーターが4本。この前に泊まったアブダビの5つ星ホテルも同じインスタントコーヒーだったので、インスタントが安っぽいという発想は無いようです。消費すれば毎日補充されますが、何故か使った以上に補充され、ミネラルウォーターの本数も増えました。

 客室に置いてあった各種サービスの案内ですが、ここで注目すべきはHeritage TourとComplimentary Shuttle Bus。Heritage TourはARD50と有料ですが、絶対に参加すべき船内ツアー(詳しくは後に)でした。宿泊してなくても、このツアーのみに参加する観光客は多く、その場合はAED85だったようです。シャトルバスは、人気のショッピングモールや最寄りの地下鉄駅に無料で運んでくれるわけですが、ここが陸の孤島的な立地なので、活用しないとタクシー代が嵩みます。また、各DiningのQRコードからは、メニュー等が見られました。客室に居ながらメニューを検討してから、食べに行けるわけですが、LIDOはメニューからオーダーできる日と、入口で今日はビュッフェだけと言われる日があり、夕食ビュッフェはAED135でした。
 なお、Theatre by QE2のQRコードは、写真上からでも読み取れると思いますが、船内のシアターで予定されているショーの情報を得ることができました。ただ、これは別料金ですし、毎日やっているわけではないので、観ることはありませんでした。

 ショーの情報はエレベーター等のモニターでも流されていました。

 Queen's Grillでのアフタヌーンティーの宣伝もありましたが、予約制で、食事より全然お高いです。


 客室でメニューをチェックした、イングリッシュパブのGOLDEN LIONへ。8月の大西洋横断クルーズで同じGOLDEN LIONで食べたフィッシュ&チップスを思い出しました。

 メニューに、現役当時から引き継いでるらしき名前の食事が少しあり、これがその一つ「QE2 Cod & Chips」(フィッシュ&チップス)で、8月の時も食べたなと懐かしくオーダーしました。AED99でした。

これはAED75のPloughman's Sandwich

 こちらはLIDOの入口から。奥に広いですが見えてません。

 確か、QE2 Butter Chicken、AED70。

●ジム&プール

ジムとプールはデッキ7にあり、乗船した地上と同じレベルがデッキ5だったので、ほぼ海中?という深い場所。元々は屋外デッキにもプールもあったはずですが、現在はデッキ7のみで、ここに降りられるエレベーターは一つだけ。水着を持って行ってみました。

 ロッカールームで着替えます。

 ジムは様子を見ただけ。

 ちょっとこじんまりとしたプールでしたが、さて入ろうと、短めのサーフパンツに着替えて出てみると、ここで予想外の展開に。スタッフから、パンツが短すぎると注意されてしまいました。Queen Elizabeth 2と言っても、ここはドバイ。宗教的な理由で、男性でも肌の露出に制限があるということを、完全に忘れていました。先に男女各1名が入っていましたが、女性は全身隠れるイスラム教徒特有の水着、男性は膝くらいまである長めのサーフパンツ姿でした。
 どうしてもダメなのかと聞いてみたのですが、「問題になっても知らないぞ」みたいなことを言われてしまい、先客に嫌な思いをさせたら申し訳ないので、ここは潔く利用を諦めました。

●Heritage Tour

さて、絶対に参加すべきHeritage Tourについてです。ブリッジなどツアーに参加しないと入れない場所がありましたし、歴史を交えた説明が聞けたので、貴重な体験となりました。自分の時は、ガイド役が70分程かけて複雑な船内を効率良く説明しながらまわってくれました。参加人数は多いので、事前予約した方が良いですし、ガイドから離れてしまうと説明が聞こえないので注意。
 場所的に不便なホテルなので、わざわざここに泊まりたくはないけれど船内を見てみたいという人なら、食事とセットのプランもあるのでオススメです。
 集合場所は、岸側の建物のレセプション前。ここのロビーラウンジに見どころが多いというのは上の方に書いた通りですから、集合時間よりかなり早く来て、先にロビーラウンジを見学しているのも良いでしょう。ただし、このホテルに来るにはなかなか適正運賃のタクシーが見つからないかもしれないというのは、前の投稿に書いた通りですからご注意を。
 以下、ツアーで回った船内の写真等。

 ツアーでは、エレベーターで上がった位置からボーディングブリッジを渡って乗船するのですが、そのエントランスの先にあるこのラウンジにまず集められます。もちろん、宿泊していればいつでもここに来れます。

 ガイドが、周囲の絵の説明をしてくれます。

 ツアーで行った時と別の時間に行ったらこんなライティングになってましたが、ツアーの際はここでなんと、曲を流して、二人組に分けられて簡単なステップでダンスさせられました(笑)

 この時既に、お亡くなりになっていたあの方の胸像。

 ブリッジへ。

 触れないようにはなっています。

 今時のクルーズ船と比べると、時代を感じるブリッジでした。

 バーカウンターは、残念ながらただのディスプレイとなっていました。昔は、壁の地図上で、航海中の位置を表していたようです。

 こういった素晴らしいスポットは、ツアーでなくても宿泊していれば入れる場所にありましたが、どこにあるかは何の案内も無いので、自力で歩き回って偶然見つけるのは大変です。

 こちらは、現役時代に乗船した方の乗船記の写真で見ると、昔は階段途中の手の届かない高さに飾ってあったようです。が、現在は比較的見つけやすい場所に移動されており、手の届く場所のため、ガラスでカバーされてしまっています。そのため、正面からでは自分がバッチリと写り込んでしまうので、斜めから写真を撮らざるを得ませんでした。

 こういう構造の階段は、今時の船では見ない気がしますね。

 UPPER DECKのCasinoのあった場所には、こういった古いスロットマシンのみが残されています。ゲーミングテーブルは何も残っていません。もちろん、イスラム圏でギャンブルはご法度なので、稼働はしていません。

 かつて航海中に起きた大きな事故で損傷を受けた場所に、その説明プレートがあり、ガイドが説明してくれます。

 ツアーの最後は、この車庫で解散となりました。

●その他

ツアーで回ったわけではありませんが、宿泊中に歩き回ったところについて。

 パーサーズオフィスのあった場所は、まるで今でも機能しているかのように明かりはついていましたが、誰もいません。

 上層のデッキへ行ってみたら、かつての図書室の本がそのまま閲覧できる場所があったのですが、フロアの案内には何も書かれておらず、本当に偶然見つけた場所でした。

 本棚の前に何故か模型。恐らく、現役当時は別の場所に飾られていたのでしょう。

 ちょっと分からないのですが、恐らく、現役時代のシアターでの演目に関係する展示かと。

 シアターで予定されているショーの看板。宿泊していなくても、オンラインでチケット買って観に来ることは可能なようです。

 一度もオープンしているのを見なかった売店。


 かつてはステージで演奏などされた場所でしょうが、宿泊者向けには何もなく、イベントスペース的に、何かあれば使えるの場所となっているようです。

 驚いたのですが、この先は企業のオフィスが入っているようです。

 ロイヤルプロムナード

 Shopping Arcadeなはずですが、このありさま。暗くて怖かったです。

●まとめ

宿泊中、全く関係ない企業イベントの会場としても利用されていて、外部からイベント参加のためのやってくる人も多く、イベント関係者以外立ち入り禁止のスペースも。
 また、レストランやお店があるかのようにフロアマップに書いてあってもサービスを提供していないとか、逆に何の案内も無いけど見るべきスポットというのも多く、正直、もうちょっとホテルとして頑張って欲しいと思いました。宿泊者向けに船内の散策マップとかあったら良いのに、情報提供が少ない。
 大したお土産が売っていないのも残念。昔、ロサンゼルスのロングビーチで同じくホテルとなっているQueen Maryに泊まった際、最後の航海時のエンジンオイルの瓶詰をお土産として買い、今でも大事にしています。そういうグッズがあれば、絶対買いたいわけですが、ドバイではちょっとホテル名が入ったシャツがレセプション脇にあるだけ。何も買いませんでした。もしかすると、新型コロナ前はShopping ArcadeやConvenient Store等が営業していたのではないかと思わなくもないので、そっちがやっていればもっとお土産があったのかもしれません。もしそうなら、早く元に戻って欲しいものです。
 今回の旅としては、ドバイでこのホテルに泊まれたこと自体が運命的な出来事であり、不便な立地だったとしても良い記念になりました。ここに3泊した後、もっと立地の良いホテルで3泊し、ドバイを去ったのでした。

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