10-days round-trip Mediterranean-West
キュナード・ライン · クイーン・ヴィクトリア

10-days round-trip Mediterranean-West

mr. jun さんの2回目の乗船記

mr. jun
mr. jun

2018年9月25日 投稿

1810

出航日

2015年11月3日

日程

10日間

同行者

夫婦・カップル

客室

スイート

4.7

総合評価

食事

5.0

サービス

5.0

客室

5.0

船内施設

4.0

航程と寄港地

この航程マップはイメージです。実際の航路や寄港順は変更となる場合があります。

寄港地リスト

  1. 1

    サウサンプトン

    Southampton (England)

  2. 2

    ア・コルーニャ

    La Coruna

  3. 3

    カディス

    Cadiz

  4. 4

    マラガ

    Malaga

  5. 5

    タンジェ

    Tangier

  6. 6

    リスボン

    Lisbon

  7. 7

    サウサンプトン

    Southampton (England)

1

寄港地

イギリス

2

寄港地

3

寄港地

スペイン

4

寄港地

乗船記

このクルーズを選んだ理由

年の瀬が迫り妻と新年の海外旅行計画を話したとき、ふと話題に出たのが、しばらくイギリスに行っていないね、ということ。 別に行かなきゃならない理由も無いのですが、私が初めて行った海外はイギリス領だった頃の香港、そして妻が一人で行った海外は当時妻の弟一家が住んでいたイギリスで私が初めて行ったヨーロッパの国でもあります。 さらに、船好きならまず読んでいる海洋小説の舞台の多くがイギリス、妻が好きな小説家アガサクリスティーもイギリス人という流れで私でも5回行っているのにここ数年行っていないのは寂しい、でもクルーズにも行きたい。 という訳で決めたのが、ツアーでなく個人旅行にしてイギリスの港を出港して同じ港に戻って来るクルーズを選び、前泊すれば街も見物できる筈という案。 早速、イギリスといえばキュナードラインというより、イギリスのクルーズ船会社はキュナードしか知らなかったのでパンフレットを取り寄せこのクルーズに決めました。 決め手は、あのタイタニック号が出港したサウサンプトン港を出て、スペインのコルーニャとカディスに寄ってからジブラルタル海峡を抜けて地中海に入りスペインのマラガに寄港、帰りはモロッコのタンジールに寄る上、最終寄港地はポルトガルのリスボンになるというコースでした。 スペインにもポルトガルにも行ってない、ましてアフリカ大陸に足を踏み入れた事もない私たちには理想に近いと思いました。

食事

5.0

今回の船室は諸事情からプリンセススイートだったためディナーはプリンセス・グリルでした。 最高級の船室であるグランドスイートやペントハウスに泊る方が利用するクイーンズ・グリルはデッキ11の左舷側、プリンセス・グリルは反対の右舷側です。 ディナー開始時間直後に少々緊張しながら慌てて入口に行くと黒いタキシードを着たマネージャーらしき人がいて2人用のテーブルに案内されました。 席について渡されたメニューは当然英語、薄暗い照明と重厚な雰囲気に押されて初日は日本語メニューが有るかとも聞けず、何とか前菜、スープ、主菜を注文し、室内を見回すと1回制のレストランなので皆さん急がないせいか半分も埋まっておらず拍子抜けしました。 銀製の立派な飾り皿を見ながら料理を待っていると、直ぐに外されると思っていた飾り皿の上に前菜のお皿が置かれてビックリ、飾り皿の上に食べ物をこぼさないよう緊張しました。 出された料理は、気分的な問題かも知れませんが、前年に乗船したクイーン・エリザベス号のブリタニアレストランの料理より一段美味しく感じました。 また、プリンセス・グリルに来られる皆さんの服装はかなりきちんとしていて、ドレスコードがフォーマルでは無い日でもほとんどの男性がネクタイを締めていましたし女性はロングドレスでした。

サービス

5.0

日本船のスイート船室はデッキ最上階の前部に固まっていてそこだけ別世界ですが、キュナード船のスイートはデッキに関係なく中央と船尾に分かれてあるだけなので、一歩廊下に出てしまえば他の船室の方と全く一緒の対応になるため通常の船内生活ではスタッフのサービスに違いを感じません。 ただ、グリルとデッキ11や12のラウンジ、テラスに入れるのはプリンセススイート以上の乗客だけですから、そこにいるスタッフの方も選ばれているのでしょう。 気配りは丁寧なのに客に媚びる雰囲気はなく、一定の距離感が非常に好感の持てるものでした。 なお、私たちは使わなかったのですが、コンシェルジュサービスを使った方の話しでは、要望に沿って迅速な対応をしてくれたそうです。

客室

5.0

プリンセススイートとバルコニーとの決定的な差はバスルームにバスタブが有るか無いかでしょう。 欧米の方はシャワーだけでも大丈夫のようですが、入浴が習慣になっている日本人にはこれが結構重要で、寄港地観光から帰ってバスタブに入るのは私の楽しみでした。 また、ソファーも2人用から3人用と長く、テレビがベッドエリアだけでなくリビングエリアの壁にも付いているので寝転びながらのテレビ視聴も可能でした。

船内施設

4.0

夕食後はショッピングモールであるロイヤルアーケードの店を覗いたり、ロイヤルコート・シアターのショーを見て過ごしました。 特にシアターのショーは素晴しく毎夜行っていました。 また、終日航海日が4日あったので暇を持て余すかと思ったのですが、天候に恵まれたためデッキチェアーに寝転んで本を読んだりウトウトする時間は最高でしたし、デッキ10最前部のコモドアー・クラブで飲み物(有料)を飲みながら船の進行方向を見るのも非日常的で楽しかったです。 さらに日中に開かれるコンサート等もあって退屈する事はありませんでした。

寄港地での体験

サウサンプトン

イギリス

4.0

ロンドンのヒースロー国際空港に着いて、サウサンプトン行きのバス(当地ではコーチ)のチケットを買おうとして驚愕!ナント私の50ポンド札は使用できなくなっているというのです。 持参した50ポンド札は5年程前に銀行で両替した本物の筈なのに何故だ?と聞いたら、昨年新しい50ポンド札が発行されたので最近流通禁止になったとの事。 そんな馬鹿な、日本だったら何十年も前のお札だって額面で通用するのにと思いましたが、駄目なものは駄目なのでクレジットカード払いにしました(後で聞いたところイギリスでは結構有ることで、イングランド中央銀行に行くか郵送すれば交換可能とのこと)。 到着早々そんな事がありながらも夜に着き、タクシーで港に近い旧市街にあるホテルに行きました。 翌朝、起きると街は霧に包まれていましたが少しずつ晴れてきたので中世の商家や城壁跡等を見ながら港まで行ってみましたが港内の霧は意外に深くクルーズターミナルがはっきりしません。 それでもめげずに、昼からはサウサンプトン駅から列車で30分程のウインチェスターという町の見学に行きました。 ここは16世紀に栄えたというイギリスの古都で小川が流れるのどかなきれいな町、有名なイートン校より古いというパブリックスクールもありました。 夕方、サウサンプトンに戻りましたが、クルーズターミナルがはっきりしていないので、能天気な私もさすがに少々不安に。 その為、翌朝は早起きして港まで行くとホテルからスーツケースを引きながらも30分程歩けばクルーズターミナルと分って一安心。 遅めの朝食後、チェックアウトしてクルーズターミナルまで行きましたが、ターミナルまで歩いて来た人はほとんどおらず、警備員は呆れた顔をしていました。

観光:自分で移動手段:バス・電車・タクシーなど移動時間:30分未満移動費用:500~1,000円

ア・コルーニャ

スペイン

4.0

ア・コルーニャ港から乗ったバスが1時間少々走って到着したのはスペイン・ガリシア州の州都サンティアゴ・デ・コンポステーラ。 ここには聖書に登場する12使徒の一人、聖ヤコブの墓が有るサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂があり、フランスから続く巡礼路の終着地でキリスト教三大巡礼地の一つで旧市街は世界遺産とか。 ただ、バスに乗った頃から怪しかった空からは雨が降り出し、降車場から10分程歩いて大聖堂前の広場に着いた頃には本降りになりました。 それでもガイドの案内で大聖堂の内部や主な建物を見学し、待合せ場所と時間を告げられて自由時間になりました、とはいえ外は雨なので旧市街の散策というわけにも行かず私たちは大聖堂裏にあった市場を見学することにしました。 するとそこには野菜果物から肉製品まで多種多様な食料品が並べられていて見て歩くだけでも面白いところで大正解でしたが、昼食を食べるところは無いようなので再び外に出ました。 全く知らない街で冷たい雨の中レストランを探し始めましたが土産物屋は有ってもレストランは意外に見つからず少々焦ってきた頃、割合小綺麗な店を発見し飛び込みました。 そこで注文したのはコーヒーとポークのトーストにスペインのオムレツ、味はともかく暖かい食べ物で生き返りました。 昼食後、再び旧市街を散策しようと思いましたが強くなってきた雨に負けて早々に集合場所に行くとすでに多くの人が雨宿りをしていました。

観光:船会社のショア・エクスカーションツアー時間:4~5時間ツアー費用:5,000~10,000円

カディス

スペイン

5.0

大西洋に突き出た半島にあるカディスは紀元前10世紀頃にフェニキア人によって造られた古い街で帆船時代には海軍の基地でもあったようですが、旧市街地は狭いようなので個人行動にしました。 船が着岸した場所は旧市街の北東で中心に近い場所、これなら迷う心配はないだろうと海沿いに歩く事にしました。 古い町並みを抜け、西に向かうと15分程で海岸に出たので、そのまま西南に20分程歩くと聖カタリア城という16世紀に造られたらしい要塞が有りました。 そのお城というには小さな要塞を見学して南に出るときれいな浜がありました。 そこはカレータ・ビーチという夕日の名所だそうですが、そこで私は大失敗、空いているベンチが有ったのでしばらく休憩し、5分程歩いたところでペットボトルを入れた肩掛けのバックを置き忘れた事に気が付いたのです。 パスポートや乗船カードは身に付けていたので問題無いのですがクレジットカード類が入っているケースはその中ですから慌てたというより、海外で置き忘れたら絶対に戻ってこない、と聞いていたので諦めモードで戻って見ると何とそのまま置いてあり、近くにいた若いカップルから、僕らが君のバックを見張っていたからね、と笑顔で言われ感謝感激でした。 そんなハプニングの後に行ったのはセバスチャン要塞というところで、そこは海岸から幅5m程の道が沖合に200m程伸びている先に有り、まさに海の中の要塞で強い波が来ると道に波しぶきが掛って怖いくらいでした。 その後は旧市街地の南側の海岸をノンビリ歩いて、最後に聖クルズ教会という古い大聖堂の塔に上りましたが、そこは港が一望できる素晴しい景色の場所で長時間歩いた疲れが吹っ飛びました。

観光:自分で移動手段:徒歩移動時間:30分未満移動費用:無料

マラガ

スペイン

5.0

マラガはジブラルタル海峡を抜けた地中海の街ということでザ・ロックを見るのが今回のクルーズの目的の一つだった私ですが通過は深夜の上、右側の私たちの部屋からは見えないので帰路に期待して断念、早々に就寝し、起きるとすでに船はマラガ港の入口に着いていました。 まだ明け切らぬ中、岸壁に着岸すると直ぐにMSC社のMSC・LIrica号が入港してきました。 朝食後、突堤の先端部分に留まった船からシャトルバスで10分程の港と市街地の境にあるマリーナ広場に行き、そこからショッピング街を通って画家パブロ・ピカソの美術館を見学、さらにピカソの幼少期の遊び場だったというメルセー広場と生家も見学しました。 その結果、私には縁遠かったピカソですがほんの少しだけ身近に感じられました。 その後、ローマ時代に造られた劇場跡を見学してから紀元前1000年にフェニキア人が基礎を築いたというヒフラルファロ城に行くことにしました。 劇場跡から見ると背後の丘の上に城壁が見えたのでお城は直ぐ思って坂道を登り始めたのですが、これが意外に難行苦行で入口は遠く、坂の途中から見えて来た港や闘牛場に何とか励まされながら30分以上掛ってようやく城門にたどり着きました。 ただ、その城壁からの眺めは疲れも吹っ飛ぶ素晴しさで武具等が並ぶ陳列館もありましたから来て良かったと思いました。 城の見学後はまた歩いて市街地に戻り、16世紀に建設が始まったものの資金不足で右側の塔が未完のままとなり「片腕の貴婦人」と呼ばれる大聖堂を見学、最後は近くのカフェでスペイン名物サングリアを飲んでから船に戻りました。

観光:自分で移動手段:船会社等のシャトルバス移動時間:30分未満移動費用:無料

タンジェ

モロッコ

4.0

早朝というかまだ深夜のうちに通過するというジブラルタル・ロックを見るために一旦起きたために眠いままタンジール港に到着。 船から見る風景は国際都市のせいかアフリカ大陸のイスラム圏の街に着いたいう感じではなく少々肩透かしでしたが、初めての地の上、治安にも少々問題ありと思い、船のエクスカーションを選びました。 バスの窓から見る中心街は意外にきれいで女性がスカーフのような布で頭を隠している以外は南欧の港町に来たような感じでしたが、バスが通過した丘の上の方には王族たちの家らしい広大なお屋敷街があって文化の違いを感じました。 最初に着いたのは19世紀建造という灯台があるスパルテル岬でこの沖が大西洋と地中海の境界線とかで水平線の向こうにうっすらと見える陸地がイベリア半島という事でした。 次に行ったのはヘラクレスの洞窟という岩場にできた大洞窟で下に降りていくと広い場所の一部が海に開けていて非常にきれいでした。 そして街に戻り連れて行かれたのは門前に馬に乗り民族衣装を着て鉄砲を持った人がいる現地風の家。 中には大テントが貼って有り、テントの中に入ると舞台があってお茶とお菓子が出され、民族音楽や舞踊を鑑賞しました。 演技が終わり、もう帰船か少し早いなと思っていたら長細い広場に面したスタンドに連れて行かれて初めて気が付きました。 そこは馬場で、民族衣装を着て鉄砲を持ち馬に乗っていたのは写真撮影の為だけではなく、現地伝統の騎馬による戦闘シーンを見せる為だったのです。 もちろん広場といっても狭いところなので4人の騎兵?が横隊になって奇声を発しながら目の前を駆け抜けるだけでしたが、映画の1シーンを見るようで楽しかったです。 その後は砂漠のようなところに造成中という新興住宅街や古くからの住宅街を車窓から見物して船に戻りました。 本当は街中を散策する時間が欲しかったのですが、出港時間が午後2時と早いためか治安の問題かそれはありませんでした。

観光:船会社のショア・エクスカーションツアー時間:3~4時間ツアー費用:5,000~10,000円

リスボン

ポルトガル

5.0

朝日を浴びながらリスボン港の入口という4月25日橋を潜ってリスボン港に入って驚きました。 河口と聞いていたのに対岸が遠くてここは湾じゃないのかと思いました。 船が着岸したのは大聖堂のあるアルファマ地区の下で旧市街まで直ぐの場所、予約の際にエクスカーションを取るかどうかリスボン港の地図を見ながら悩んだ身としては大正解です。 船を降りて10分も歩くと大聖堂の脇に出たのでそのまま坂を上がって行くと教会脇の展望の良いところに着きました。 そこでしばらく市街地を眺めた後、路面電車に乗ってリスボンの中心部に行き、天正遣欧使節団が来たというサン・ロッケ教会を見学、そこから歩きに歩いてサン・ジョルジョ城まで行きました。 ここまで歩くとさすがに疲れ切り、素晴しい景色を眺めるのもそこそこに早く船に戻ろうと坂道を降りていくと発掘現場に遭遇。 案内板を見ると紀元1世紀頃にローマ帝国が造った円形劇場の一部と書いてあってビックリしました。 船は夕方にリスボン港を出港、日が沈んでしだいに薄暗くなる中、私は部屋のバルコニーから大航海時代を記念するモニュメントであるベレンの塔を眺めていました。

観光:自分で移動手段:徒歩移動時間:30分未満移動費用:無料

おすすめの方

終日航海が4日もあってノンビリした気分も味わえますからクルーズが大好きで、私たちと同様、スペインやポルトガルに行ったことが無いという方には絶対にお勧めです。 さらに大西洋から地中海という西欧帆船文化の中心航路を航海しますから海運や海軍の歴史が好きな方なら航路図を見ながらいろいろな空想が出来るのではないでしょうか。 また、スペインに何度か行かれている方でも世界的な観光地ラ・コルーニャはともかくカディスやマラガにはまず行かれていないと思うので十分楽しめるでしょうし、モロッコのタンジールもイスラム圏初心者には良い街だと思います。 なお、ヨーロッパの11月というと日暮れの早い時期で見学時間が制約されるのではと心配したのですが、スペイン、ポルトガルは東京とほぼ同じ緯度だったので全く問題ありませんでした。

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