このクルーズを選んだ理由
百人いれば百の旅があり、千人いれば千の旅がある。船旅も同じだ。私は船でも鉄道でも現地の人が利用しない観光客専用のものにはあまり興味がない。従って、私が利用するのはやむを得ない場合を除いて定期船・定期列車であり、費用も格別高いことはない。Hurtigrutenは”世界一美しい船旅”と売り込んでいるが美しいかどうかは各人の主観によるものではある。しかし、ノルウエー僻地への郵便船であった長い歴史を持ち、今も荷物運搬の役を負ってフィヨルドを縫って走る内水航路が美しくなかろう筈はあるまいと考え、それを自分の目で確かめたいと思ったのが今回これを選んだ理由である。
