ウッドバーニングアートの新作
ニューヨーク港のSS FRANCE

ウッドバーニングアートの新作

2020年2月5日 07:57
mr. punipcruisesのアイコン

mr. punipcruises

船舶専門の画家、イラストレーター。本格海洋画風作品から水彩画、コミカルなイラストまで画風にこだわりを持たない。船旅専門誌のイラスト記事、横浜港の広報誌の表紙、レストランクルーズ船のパンフレット、クルーズ客船のギフト商品パッケージイラスト等を制作。クルーズ客船のキャラクター「クルボン」の原作者 東京海洋大学やクルーズ客船船内で水彩画教室を開催、年に1回、横浜で個展を開催、2019年秋には神戸でも個展を開催した。 少年時代に伊豆大島に行って以来、船と船旅の虜となり、故柳原良平氏の著書を読み船の絵を描き始める。 初代さんふらわあや初代にっぽん丸にも乗船したが、その後二十数年のブランクを経て船旅と船の絵を再開した。 水に浮かぶ乗り物なら渡し船からカーフェリー、離島航路等なんでも乗るが、家庭の事情から長期の外航クルーズ客船にはなかなか乗れていない。 公式サイトはこちらからどうぞ www.punipcruises.com

プロフィールを見る

かなりテキトーでおっちょこちょいの私は1日に何度となく探し物をしているのですが(自慢するな!)、先日、やはり画材関係の探し物をしていたら偶然、A4ぐらいの大きさの未使用のシナベニヤ板を発見しました!

よし、これは神様が私に久しぶりにウッドバーニングアートをやりなさい!と言うお告げに違いない!

と普段は神様なんかまるで信じていないくせに都合よく解釈して、いそいそとウッドバーニング用の電熱ペンセットを引っ張り出して描きはじめることにしました。

ここでウッドバーニングアートとはなんぞや?と疑問をお持ちの方に説明いたしますと、読んで字のごとく木を焼いて絵を描くアートでございます(←全然説明になってない!)

多くの方は中学の時の技術の時間でハンダ付けの方法を習ったと思うのですが、あのハンダごてを使って絵を描くのだと想像していただけるとわかりやすいかと思います。

高温度に熱した専用の電熱ペンの先端を木の板に押し付けて焦がすことで絵にしていく…つまりはインクや絵の具の替わりに熱による木材の炭化を画材として利用するわけですね。


濃淡はペン先を押し当てる時間や筆圧でも調整が出来るのですが、左端に見えるオレンジ色の物体のダイヤルで温度を調整するとよりきめ細かい濃淡が出せます。

最大温度は450度、先端を触れば一瞬にして火傷をする温度ですので取り扱いは要注意…実際、今回も左手の中指の腹をピンポイントで一カ所燃やしました。

先端が刺さっただけなので面積にすると1㎟も無いぐらいの範囲だったので事なきを得ましたが、間違ってつまんでしまったらえらいことになりますね。ははは(笑い事じゃない)

あと描いている最中は多少の煙と焦げ臭いにおいがしますのでそういうのが苦手な方は試さないほうがよろしいかと思います。

どんどん描き進めていきます。

使う木材カエデやブナ、サクラなど木なら何でもオーケーですが年輪の目立つ木や脂分の多い木は避けたほうがいいでしょう。

今回使ったシナ材のベニヤ板はたいていのホームセンターでごく廉価で手に入りますし、木地の色が薄く年輪も少ないのでとてもお勧めです。

また木材以外にコルクボードや動物の皮(いわゆるなめし革)に描くことも出来ますよ。

紙は火事の原因にもなるので絶対に止めておきましょう(←当たり前)


…とこんな感じで描き始めて(焼き始めて?)7時間ぐらいで完成しました。

船は1970年代の雨上がりのニューヨーク港に停泊するフランスCGT(通称フレンチライン)のフランス S S France(66348㌧、1962年建造)****

ド・ゴール政権下のフランスが国家の威信をかけて建造した当時世界最大の客船でルアーブル~ニューヨーク定期航路に就航していましたが、後年はノルウェージャンカリビアンライン(現在のノルウェージャンクルーズライン)に売られクルーズ専用船ノルウェー S S Norwayとして大改造の上、マイアミ起点のカリブ海クルーズに就航しました。

クルマは往年のボルボのスポーツモデル、1800Eをベースにしたシューティングブレーク(旅行用のスポーツワゴン)のVOLVO1800ESです。

あ、そうそう、もともとこれを描く発端となった探し物…結局見つかりませんでした(^_^;)

おっかしいなぁ(←反省しろ)

コメント

まだコメントは投稿されていません。

コメントを投稿する

コメントの投稿にはログインが必要です。

PUNIP CRUISES

このブログについて

PUNIP CRUISES

客船、クルーズ、フェリーなど船の旅に関すること全てを、自分で描いた船のイラストをメインにいろいろな角度からとりあげたブログです。

このブログの他の記事

ブログの一覧へ
#がんばれダイヤモンドプリンセス

#がんばれダイヤモンドプリンセス

今やTVのニュースで見ない日のない、プリンセスクルーズのダイヤモンドプリンセス 良い時は「豪華客船」と言う決まり文句で思いきり持ち上げるのに、何か問題があると叩きまくるマスコミと、それに便乗して勝手な事を言いまくる人達のコメントに嫌気がさして、大変な状況にある乗客、乗員の方々を応援しようとTwitterに #がん

記事を読む
ぱしふぃっくびいなすのギフト商品用イラスト

ぱしふぃっくびいなすのギフト商品用イラスト

![](embed:photo/92926) この春から日本クルーズ客船 ぱしふぃっくびいなすの船内ショップで販売されるギフト商品(チーズケーキとクリーナークロス)用のイラストです。 また発売になりましたらその商品写真をアップしますので乗船の折はぜひお買い求めください。 ところで、クルーズ好き、港好き

記事を読む
商船三井客船広報誌「海」89号

商船三井客船広報誌「海」89号

![](embed:photo/89158) 1921年(大正13年)創刊のかつての大阪商船の広報誌「海」の流れを汲む、商船三井客船 にっぽん丸のリピーター向け広報誌「海」の89号が発刊になりました。 今回も前号に引き続き、私が表紙のイラストを担当させていただいております。 見ての通り、昇る朝日を背景

記事を読む
ピアノ ランド、もうすぐ横浜初来航!

ピアノ ランド、もうすぐ横浜初来航!

いよいよ一週間後の2月1日、バミューダ船籍の中国客船、ピアノランド MS PIANO LANDが「やっと」横浜港にやってきます。 もう西日本の港には昨年秋から入っていますが、関東にまで足を延ばすのは今回が初めて 7万トン足らずの中型クルーズ客船ですが、横浜港の初入港客船はこの船が最初なのでとても楽しみです。

記事を読む
さんふらわあの系譜

さんふらわあの系譜

![](embed:photo/88267) 1972年の最初の「さんふらわあ」から最新の2代目「さんふらわあ きりしま」まで、28隻のさんふらわあシリーズ(RORO船を除く)を18のタイプに分け、デフォルメイラストにしてだいたい年代順に並べて描いてみました。 最初の船の名前はサブネームのつかない単なる「

記事を読む
今年、5月6日の横浜港

今年、5月6日の横浜港

今年の5月の大型連休は1日から6日までの6日間 昨年の10連休にくらべるとだいぶ少ない感じはぬぐえませんが、今年も多くのクルーズ客船が横浜港を発着します。 なかでも最終日の6日(金)はなんと横浜港に一度に6隻もの大型客船が揃うことになりそうです。 横浜市港湾局が先日発表したその日に停泊する客船のバース

記事を読む