
ウッドバーニングアートの新作

mr. punipcruises
船舶専門の画家、イラストレーター。本格海洋画風作品から水彩画、コミカルなイラストまで画風にこだわりを持たない。船旅専門誌のイラスト記事、横浜港の広報誌の表紙、レストランクルーズ船のパンフレット、クルーズ客船のギフト商品パッケージイラスト等を制作。クルーズ客船のキャラクター「クルボン」の原作者 東京海洋大学やクルーズ客船船内で水彩画教室を開催、年に1回、横浜で個展を開催、2019年秋には神戸でも個展を開催した。 少年時代に伊豆大島に行って以来、船と船旅の虜となり、故柳原良平氏の著書を読み船の絵を描き始める。 初代さんふらわあや初代にっぽん丸にも乗船したが、その後二十数年のブランクを経て船旅と船の絵を再開した。 水に浮かぶ乗り物なら渡し船からカーフェリー、離島航路等なんでも乗るが、家庭の事情から長期の外航クルーズ客船にはなかなか乗れていない。 公式サイトはこちらからどうぞ www.punipcruises.com
プロフィールを見るかなりテキトーでおっちょこちょいの私は1日に何度となく探し物をしているのですが(自慢するな!)、先日、やはり画材関係の探し物をしていたら偶然、A4ぐらいの大きさの未使用のシナベニヤ板を発見しました!
よし、これは神様が私に久しぶりにウッドバーニングアートをやりなさい!と言うお告げに違いない!
と普段は神様なんかまるで信じていないくせに都合よく解釈して、いそいそとウッドバーニング用の電熱ペンセットを引っ張り出して描きはじめることにしました。

ここでウッドバーニングアートとはなんぞや?と疑問をお持ちの方に説明いたしますと、読んで字のごとく木を焼いて絵を描くアートでございます(←全然説明になってない!)
多くの方は中学の時の技術の時間でハンダ付けの方法を習ったと思うのですが、あのハンダごてを使って絵を描くのだと想像していただけるとわかりやすいかと思います。
高温度に熱した専用の電熱ペンの先端を木の板に押し付けて焦がすことで絵にしていく…つまりはインクや絵の具の替わりに熱による木材の炭化を画材として利用するわけですね。

濃淡はペン先を押し当てる時間や筆圧でも調整が出来るのですが、左端に見えるオレンジ色の物体のダイヤルで温度を調整するとよりきめ細かい濃淡が出せます。
最大温度は450度、先端を触れば一瞬にして火傷をする温度ですので取り扱いは要注意…実際、今回も左手の中指の腹をピンポイントで一カ所燃やしました。
先端が刺さっただけなので面積にすると1㎟も無いぐらいの範囲だったので事なきを得ましたが、間違ってつまんでしまったらえらいことになりますね。ははは(笑い事じゃない)
あと描いている最中は多少の煙と焦げ臭いにおいがしますのでそういうのが苦手な方は試さないほうがよろしいかと思います。

どんどん描き進めていきます。
使う木材カエデやブナ、サクラなど木なら何でもオーケーですが年輪の目立つ木や脂分の多い木は避けたほうがいいでしょう。
今回使ったシナ材のベニヤ板はたいていのホームセンターでごく廉価で手に入りますし、木地の色が薄く年輪も少ないのでとてもお勧めです。
また木材以外にコルクボードや動物の皮(いわゆるなめし革)に描くことも出来ますよ。
紙は火事の原因にもなるので絶対に止めておきましょう(←当たり前)

…とこんな感じで描き始めて(焼き始めて?)7時間ぐらいで完成しました。
船は1970年代の雨上がりのニューヨーク港に停泊するフランスCGT(通称フレンチライン)のフランス S S France(66348㌧、1962年建造)****
ド・ゴール政権下のフランスが国家の威信をかけて建造した当時世界最大の客船でルアーブル~ニューヨーク定期航路に就航していましたが、後年はノルウェージャンカリビアンライン(現在のノルウェージャンクルーズライン)に売られクルーズ専用船ノルウェー S S Norwayとして大改造の上、マイアミ起点のカリブ海クルーズに就航しました。
クルマは往年のボルボのスポーツモデル、1800Eをベースにしたシューティングブレーク(旅行用のスポーツワゴン)のVOLVO1800ESです。
…
あ、そうそう、もともとこれを描く発端となった探し物…結局見つかりませんでした(^_^;)
おっかしいなぁ(←反省しろ)
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