9. 個性あふれるレストラン
レストラン・パロ

9. 個性あふれるレストラン

2023年5月22日 21:53
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mr. techi

1993年に飛鳥の内覧会に参加し、1995年にOne Nightに乗船してから年に1回の国内船乗船を楽しんでいました。その後、そこにFly & Cruiseでの外国船が加わり、2010年のRCIの日本発着開始と共に、乗船機会が増え、今では年に3〜4回のクルーズを楽しんでいます。 ですが、普通に働いているのでショートクルーズがメインです。

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Disney MAGIC でのディナーは、事前の希望に合わせて6時と8時の2回に分けて 行われます。船旅では通常、夜中まで様々なイベントが組まれているため、レイト・ス ナックと呼ばれる夜食が出ると聞いていたので、私達は早めの6時にディナーを選びま した。

クルーズ料金には、乗船日の昼食から下船日の朝食まで12食が含まれています。そしてこの船での楽しみは、趣向の異なる3箇所のテーブル・サービスのレストラン を順に回る Rotation Dining というシステムです。ディナー毎にレストランを移動しても、 同じサーバーさん達がテーブルのお世話をしてくれます。
 テーブルサービスのレストランは4ヶ所で、次のような特徴が有ります。

ルミエール (Lumiere's)
 3デッキ中央のアトリウムに面している、フランス料理のレストランで、ミッキーの像の横を通って入ります。少しドレスアップして、男性はジャケット、女性はワンピースやドレスを着ることが 推奨されています。レストランの至る所にバラがデザインされています。サーバーさん のジャケットの袖にも、素敵なバラの刺繍があります。
 私達は、Shippo が着物、Techi がグレーのジャケットにミッキー柄のネクタイを用意して行きました。でも、ローテーションが乗船日だったため、着物に着替える時間がな く、予備に持って行ったチャイニーズ・ドレスを着ました。結局、着物は翌日のアニメ ーターズ・パレットで着ることにしました。

テーブルメイト達は、男性が落ち着いた色のジャケットやフォーマルスーツ、女性が ワンピースやパーティードレスといった装いでした。

アニメーターズ・パレット (Animator's Palate)
 4デッキ後方のカジュアル・レストランで、さすがディズニーのレストラン!
 ディ ナーそのものがショーの一部になってしまいます。レストランは、内装、絵、食器、サ ーバーさんが着るベスト、ナフキンまでもモノトーンです。しかし、一皿毎に色付き、 店内は色鮮やかに塗り変えられて行きました。視線はその都度、料理と壁のスクリーン の間を行ったり来たりします。そして、思わず微笑む最後の仕上げは、私達ゲスト自らがします。・・・これは乗ってからのお楽しみ。

パロット・ケイ (Parrot Cay)
 3デッキ後方のカジュアル・レストラン。カリビアン・ムード漂う色彩豊かなレス トランです。柱や壁の飾りもカラフルで楽しく、魅惑のチキルームから抜け出したよう です。それ以外の印象は? と問われると、ん~、ちょっと薄いんです。

パロ (Palo)
 10デッキ最後尾。唯一、乗船後に予約をする必要が有るイタリア料理のレストラ ン。大人専用で子供は入れないので、子供がいる人は預けて出かけましょう。2人がけ のテーブルが基本のようです。パロの予約は乗船後、すぐに済ませる必要があります。
 1998年当時、予約は乗船後でないとできませんでした。

パロを予約する際に、ディナーの時間をずらす方法が有ります。メインダイニングが6 時なら、8時にパロを予約します。そう、ディナーの梯子をするんです。

乗船後、部屋を確認して手荷物を置いた後に、ゲストサービス・カウンターへ行くと、4時からパロで予約を受け付けるとのことでした。時間が2時30分だったので、しばら く船内探検をしながらパロの場所だけ確認しに、10デッキ最後尾へ行くと、3時過ぎだと言うのに、既に20~30人の人が並んでおり、予約が始まっているではないですか。
 慌てて、列に並んで待つこと約30分。無事に、パロの予約ができました。

ところが、十分な情報を持っていなかった私達は、結局、翌日この予約をキャンセル することにしました。残念・・・
 クルーズ期間中の夕食は、4回ともレストランが指定されています。指定されている のはパロを除く3ヶ所のレストランなので、同じレストランへ2回行くことになります。 パロに行くには、どこかをあきらめることになります。私達の場合、
 1日目 ルミエール
 2日目 アニメーターズ・パレット
 3日目 アニメーターズ・パレット(ジャンカヌー)
 4日目 パロット・ケイ
 と成っていたため、2日目にパロを予約したんです。ジャンカヌーはカリブのお祭り 風のディナーとのことでした。

アニメーターズ・パレットは、クルーズ中最も楽しみにしていたレストランですが、 ジャンカヌーの日にはパフォーマンスが行われないことを、後から知りました。初日のディナー後にパロへ行き、3日目への変更を試みましたが、既に全日予約が埋まって いました。キャンセル待ちのリストに入れてもらいましたが結局、翌日の午後になっても変更ができなかったため、パロをキャンセルし、アニメーターズ・パレットのパフォ ーマンスを楽しむことにしました。

レストランこぼれ話し
 ゲストがオーダーした料理のデータはコンピューター登録されるため、ステーキの焼き具合等も一度言えば、以後聞かれることはありません。ミディアムを頼めば、黙って いても次回もミディアムが出てくるそうです。
 厨房は肉やサラダ、パスタ、デザートなど専門のエリアに分かれていて、一度に50人分の料理を作れるそうです。また、船内にあるレストランの位置を良く見ると、立体的な巨大な1つの厨房に接続していることが判ります。限られた船内を巧く使い、共通部門の効率化を図る設計です。そのため、3デッキ中央のルミエールから厨房に入り、10 デッキ最後尾のパロから出てくるなんていうマジックができるそうです。

また、船内で働く全てのキャストさんは、ゲストと同じディナーを食べています。こ れは、各レストランでゲストがオーダーするであろう料理の数が、予想と異なった場合に対応するためです。例えば、今日、肉料理に人気が集中して、200人分多くオーダ ーが入った場合、キャストさん200人分の肉料理をゲストに回し、キャストさんはその他のメニューを選択することで、ゲストの注文に応えるのだそうです。
 料理は、前菜、スープ、メイン料理、デザートの順に出てきますが、それぞれに5種類ほどの選択枝があり、サーバーさんが各料理の説明をします。例えば、「今日のスー プは、オニオンのコンソメ・スープ、ロブスター・テールのスープ、このスープはお勧めです。それから野菜の・・・」と言うように、特徴やお勧め料理の説明をしてから、順にオーダーを聞いて回ります。私達は英語が良く判らないので、もう一度ゆっくり説明し直してもらいながら、お勧 め料理も参考にしてオーダーを決めました。でも、2日目からは私達の状況を察知してくれて、私達の所に来ると言い方を変えたり、ゆっくり説明し直したりと、サーバーさ んの方から色々工夫してオーダーの相談に乗ってくれました。

ジャンカヌー (Junkanoo)
 クルーズ3日目の夜は、2日目と同じアニメーターズ・パレットですが、メニューは 全レストラン共通になり、このレストランならではのパフォーマンスはお休みでした。
 ジャンカヌーは、バハマの賑やかなお祭りです。
 料理は、前日までと比べるといくらか地味と言う感じで、各自にお皿で来るものと、大皿から取り分ける料理がありましたが、まめ料理の大皿はちょっと不人気で、結局、誰も手を付けませんでした。
 この日はあいにく天候が悪かったために、9デッキで行われるジャンカヌー・パーテ ィーはキャンセルになってしまいました。

最後のディナー
 クルーズ4日目、最後のディナーはカリブ海ムード漂う、チキルームのようなレスト ラン、パロット・ケイでした。Techi が肉料理を頼むと初日に焼き方をミディアム・レ アと言ったため、この日は希望を聞かれることはありませんでした。既に、ゲストの嗜 好としてコンピューターに登録されたのでしょう。
 この日、私達のテーブルには、8名全員がそろいましたが、周りには空席が目立ったり、最後まで人数分のナイフとフォークが置かれたままのテーブルも有りました。テー ブルメイトの全員がそろって最後のディナーを楽しんでいる方が少ない感じです。
 私達の隣のテーブルは結局、誰も来ませんでした。ディナーも後半になった頃、テー ブルの上を片付ける女性のサーバーさんがかわいそうでした。でも、彼女は自分のテー ブルの代わりに、ちょっと忙しい私達のテーブルを笑顔でサポートしてくれました。

食事が終わると、サーバーさんがやって来て、明日の朝食がパロット・ケイであるこ とを教えてくれました。テーブルメイト達と取るクルーズ最後の食事は、最終日のディ ナーと同じレストランで、お別れ会を兼ねるようになっているんです。そして、「後で 劇場でね。」といつもの合言葉をかけあってテーブルを後にしました。

ルミエールでランチ
 終日クルーズの2日目は、船内探検の間に、ランチを食べにルミエールへ行きま した。昨晩のディナーとは異なり、ゲストはカジュアルで気軽な服装です。キャストさ んも白のジャケットに黒のスラックスで、やはり夜とは異なっています。

入ると、窓側の見晴らしの良い席から順に、相席で入れているようでした。通されたのは8人がけのテーブルで、海に面した窓側の席から順に2グループ6人が 食事をしながら、既に盛り上がっていました。そのため、席に着く時に軽く挨拶しただ けで、後は会話を交わしませんでした。ディナーとランチではちょっと雰囲気が違うよ うでした。
 キャストさんが持って来たメニューを見ながら、まず飲み物、次にスープ、メイ ン料理をオーダーしました。紅茶を頼むとティーカップがすぐに出て来ました。そして サーバーさんが木箱を目の前に差し出して、「お好きなのをどおぞ。」と言って、蓋を開けました。そこには、奇麗に並べられた20種類のティー・バックが収まっていま した。一つ取って、「サンキュー」と言うと、「他のもいかがですか。幾つでもい いんですよ。」と勧められるままに、もう一つ頂きました。

Soope of lunch at Lumiere's 

ちょっとしたことですが、何かリッチな気分にさせてくれました。私達は、ルミエールでこんなランチを2人でシェアしながら食べました。

その時、チーフ・サーバーさんがShippoの持っていた着物ミニーのぬいぐるみバッ チに気が付きました。
「やあ、ミニー、どこから来たんだい。」
「東京ディズニーランドから来たのよ。」
「着物姿が素敵だね。」
「ありがとう。ミッキーもいるんだけどお部屋でお留守番なの。」
ミニーの黒子こと しっぽ が何とか対応しています。
「日本には行ったことがありますか?」
「6年前に、前に乗ってた船で行ったことが有るよ。」
「どんな船に乗ってたんですか?」
「QE2で働いていた時に横浜へ行ったんだ。」
「え~っ! QE2で働いてたんですか~っ。」
と、既にミニーの黒子であることを忘れている私達でした。
 こんなお話しをしてたら、このチーフ・サーバーさんが、
「ちょっとミニーを貸して。」
と言って、ミニーを連れて行き、近くの女性のサーバーさんの後ろから肩越しに
「ハーイッ、ご機嫌いかが!」
とミニーの黒子になってました。振り向いたサーバーさんは、
「オーッ! キュート!」
の連発でした。着物ミニーは大変な人気者です。

Topsider Buffet

Topsider Buffet
 9デッキ再後尾にあるバッフェです。ランチは、果物や肉類、ハム、ソーセージ、玉子料理、野菜、パスタ類、フレンチトー スト、スコーン、パン、デザートなど、オーソドックスなメニューです。ここでの飲みも のは、コーヒー、ミルク、オレンジ・ジュース、リンゴ・ジュース、クランベリー・ジュ ース、紅茶などのソフトドリンクで、全て無料です。
 デザートのケーキも数種類あります。紅茶は、12種類のティーバックを木箱に納めた セットの中から、好きなものを幾つでも選べます。

朝食は一般的なアメリカン・スタイルのバフェですが、料理の種類は一般的なホテルよ りは多かったので、毎日来ても飽きることはないでしょう。味の方は、特に可も無く不可 も無くという感じでした。
 でも、果物のコーナーにちょっと変わったものを見つけました(^^)。半分に切ったココ ナツです。飾りかなと思って尋ねると、
「食べれますよ。試してみます? 。」
との返事に、迷わず
「試してみます。」
と答えると、スプーンを使ってココナツの内側の白い所を割って、お皿に取ってくれました。
 ココナツの中のジュースは飲んだことが有りましたが、実の白い所は初めて食べました。ほのかな甘さとちょっと繊維質っぽいサクサクとした独特の食感があり、新鮮な感覚でし た。

Pluto's Dog House

Another Dining
 ダイニングには、この他にPluto's Dog House、Pinocchio's Pizzeria、Scoops Ice Creamが9デッキのプールサイドにあります。ここも特別なメニューを除いて無料で、自由にオーダーして食べることができます。ただ、結構量が多いので、夕食前の食べ過ぎには注意しましょう。

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Disney Magic 乗船記 in 1998

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